8.9.16. Ingress Controller で HTTP/2 を有効または無効にする
HAProxy で透過的なエンドツーエンドの HTTP/2 接続を有効化または無効化できます。アプリケーション所有者は、単一接続、ヘッダー圧縮、バイナリーストリームなどの HTTP/2 プロトコル機能を使用できます。
個別の Ingress Controller またはクラスター全体について、HTTP/2 接続を有効化または無効化できます。
個々の Ingress Controller およびクラスター全体に対して HTTP/2 接続を有効または無効にすると、Ingress Controller の HTTP/2 設定がクラスターの HTTP/2 設定よりも優先されます。
クライアントから HAProxy インスタンスへの接続に HTTP/2 の使用を有効にするには、ルートでカスタム証明書を指定する必要があります。デフォルトの証明書を使用するルートは HTTP/2 を使用することができません。この制限は、クライアントが同じ証明書を使用する複数の異なるルートに接続を再使用するなどの、接続の結合 (coalescing) の問題を回避するために必要です。
各ルートタイプにおける HTTP/2 接続の次のユースケースを検討してください。
- 再暗号化ルートの場合、アプリケーションが Application-Level Protocol Negotiation (ALPN) を使用して HAProxy と HTTP/2 をネゴシエートすることをサポートしている場合、HAProxy からアプリケーション Pod への接続で HTTP/2 を使用できます。Ingress Controller で HTTP/2 が有効になっていない限り、再暗号化ルートで HTTP/2 を使用できません。
- パススルールートの場合、アプリケーションが ALPN を使用してクライアントと HTTP/2 をネゴシエートすることをサポートしている場合、接続で HTTP/2 を使用できます。Ingress Controller が HTTP/2 を有効または無効にする場合、パススルールートで HTTP/2 を使用できます。
-
エッジ終端のセキュアなルートの場合、サービスが
appProtocol: kubernetes.io/h2cのみを指定すると、接続では HTTP/2 が使用されます。Ingress Controller で HTTP/2 が有効または無効な場合、エッジ終端のセキュアなルートで HTTP/2 を使用できます。 -
安全でないルートの場合、サービスが
appProtocol: kubernetes.io/h2cのみを指定すると、接続では HTTP/2 が使用されます。Ingress Controller で HTTP/2 が有効または無効になっている場合は、安全でないルートで HTTP/2 を使用できます。
パススルー以外のルートの場合、Ingress Controller はクライアントからの接続とは独立してアプリケーションへの接続をネゴシエートします。これは、クライアントが Ingress Controller に接続し、HTTP/1.1 をネゴシエートする可能性があることを意味します。その後、Ingress Controller はアプリケーションに接続し、HTTP/2 接続を確立し、HTTP/2 接続を使用してクライアント HTTP/1.1 接続からのリクエストをアプリケーションに転送します。
この一連のイベントは、その後クライアントが HTTP/1.1 から WebSocket プロトコルに接続をアップグレードしようとすると、問題が発生します。WebSocket 接続の受け入れを目的としたアプリケーションがあり、そのアプリケーションが HTTP/2 プロトコルネゴシエーションを許可しようとすると、クライアントが WebSocket プロトコルへのアップグレードを試行しても失敗することに注意してください。
8.9.16.1. HTTP/2 の有効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
特定の Ingress Controller で HTTP/2 を有効化するか、クラスター全体で HTTP/2 を有効化できます。
手順
特定の Ingress Controller で HTTP/2 を有効化するには、
oc annotateコマンドを入力します。$ oc -n openshift-ingress-operator annotate ingresscontrollers/<ingresscontroller_name> ingress.operator.openshift.io/default-enable-http2=true1 - 1
<ingresscontroller_name>は、HTTP/2 を有効化する Ingress Controller の名前に置き換えます。
クラスター全体で HTTP/2 を有効にするには、
oc annotateコマンドを入力します。$ oc annotate ingresses.config/cluster ingress.operator.openshift.io/default-enable-http2=true
または、次の YAML コードを適用して HTTP/2 を有効化できます。
apiVersion: config.openshift.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: cluster
annotations:
ingress.operator.openshift.io/default-enable-http2: "true"