5.23. OADP Data Mover


5.23.1. OADP Data Mover について

OpenShift API for Data Protection (OADP) に組み込まれているデータムーバーを使用して、Container Storage Interface (CSI) ボリュームのスナップショットをリモートオブジェクトストレージに移動し、クラスター障害後にステートフルアプリケーションを復元します。これにより、コンテナー化されたワークロードと仮想マシンワークロードの両方に対して、障害復旧機能が提供されます。

データムーバーは、スナップショットデータを読み込み、統合リポジトリーに書き込むためのアップローダー機構として Kopia を 使用します。

OADP は、以下で CSI スナップショットをサポートします。

  • Red Hat OpenShift Data Foundation
  • Kubernetes Volume Snapshot API をサポートする Container Storage Interface (CSI) ドライバーを使用するその他のクラウドストレージプロバイダー

5.23.1.1. Data Mover のサポート

OADP の各バージョンにおけるデータムーバーのサポート状況と互換性を確認し、どのバックアップを復元できるかを理解してください。これは、バージョンアップグレードやバックアップストラテジーの計画に役立ちます。

OADP 1.3 でテクノロジープレビューとして導入された OADP 組み込みの Data Mover が、コンテナー化されたワークロードと仮想マシンのワークロードの両方で完全にサポートされるようになりました。

サポート対象
OADP 1.3 で取得したデータムーバーのバックアップは、OADP 1.3 以降のバージョンを使用して復元できます。
サポート対象外
Data Mover 機能を使用して OADP 1.1 または OADP 1.2 で作成したバックアップは、OADP 1.3 以降を使用して復元することはできません。

OADP 1.1 および OADP 1.2 はサポート対象外です。OADP 1.1 または OADP 1.2 の DataMover 機能はテクノロジープレビューであり、サポート対象ではありませんでした。OADP 1.1 または OADP 1.2 で作成した DataMover バックアップは、それ以降のバージョンの OADP では復元できません。

5.23.1.2. ビルトイン Data Mover の有効化

DataProtectionApplication カスタムリソース (CR) で CSI プラグインとノードエージェントを設定することにより、組み込みのデータムーバーを有効にします。これにより、Kopia アップローダーを使用してボリュームレベルのバックアップおよび復元操作が可能になります。

手順

  • 次の例に示すように、DataProtectionApplication カスタムリソース (CR) に CSI プラグインを含め、ノードエージェントを有効にします。

    apiVersion: oadp.openshift.io/v1alpha1
    kind: DataProtectionApplication
    metadata:
      name: dpa-sample
    spec:
      configuration:
        nodeAgent:
          enable: true
          uploaderType: kopia
        velero:
          defaultPlugins:
          - openshift
          - aws
          - csi
          defaultSnapshotMoveData: true
          defaultVolumesToFSBackup:
          featureFlags:
          - EnableCSI
    # ...

    ここでは、以下のようになります。

    enable
    ノードエージェントを有効にするフラグを指定します。
    アップローダータイプ
    アップローダーの種類を指定します。使用できる値は、restic または kopia です。ビルトイン Data Mover は、uploaderType フィールドの値に関係なく、デフォルトのアップローダーメカニズムとして Kopia を使用します。
    csi
    デフォルトプラグインのリストに含まれる CSI プラグインを指定します。
    defaultVolumesToFSBackup
    ボリュームのデフォルトの動作を指定します。OADP 1.3.1 以降では、fs-backup をオプトアウトするボリュームにのみ Data Mover を使用する場合、true に設定します。ボリュームにデフォルトで Data Mover を使用する場合は false に設定します。

5.23.1.3. ビルトイン Data Mover のコントローラーとカスタムリソース定義 (CRD)

組み込みのデータムーバーがボリュームスナップショットのバックアップおよび復元操作を管理するために使用するカスタムリソース定義 (CRD) を確認してください。これにより、Data Mover がデータのアップロード、ダウンロード、およびリポジトリー管理をどのように処理するかを理解できます。

ビルトイン Data Mover 機能には、バックアップと復元を管理するための CRD として定義された 3 つの新しい API オブジェクトが導入されています。

  • DataDownload: ボリュームスナップショットのデータダウンロードを表します。CSI プラグインは、復元するボリュームごとに 1 つの DataDownload オブジェクトを作成します。DataDownload CR には、ターゲットボリューム、指定された Data Mover、現在のデータダウンロードの進行状況、指定されたバックアップリポジトリー、プロセス完了後の現在のデータダウンロードの結果に関する情報が含まれます。
  • DataUpload: ボリュームスナップショットのデータアップロードを表します。CSI プラグインは、CSI スナップショットごとに 1 つの DataUpload オブジェクトを作成します。DataUpload CR には、指定されたスナップショット、指定された Data Mover、指定されたバックアップリポジトリー、現在のデータアップロードの進行状況、およびプロセス完了後の現在のデータアップロードの結果に関する情報が含まれます。
  • BackupRepository: バックアップリポジトリーのライフサイクルを表し、管理します。OADP は、namespace の最初の CSI スナップショットバックアップまたは復元が要求されると、namespace ごとにバックアップリポジトリーを作成します。

5.23.1.4. 増分バックアップのサポートについて

OADP は、コンテナー化されたワークロードと OpenShift Virtualization ワークロードの両方で、block および Filesystem の永続ボリュームの増分バックアップをサポートしています。次の表は、File System Backup (FSB)、Container Storage Interface (CSI)、および CSI Data Mover のサポート状況をまとめたものです。

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表5.9 コンテナー化されたワークロードの OADP バックアップのサポートマトリックス
ボリュームモードFSB - ResticFSB - KopiaCSICSI Data Mover

ファイルシステム

S [1]、I [2]

S [1]、I [2]

S [1]

S [1]、I [2]

ブロック

N [3]

N [3]

S [1]

S [1]、I [2]

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表5.10 OpenShift Virtualization ワークロードの OADP バックアップのサポートマトリックス
ボリュームモードFSB - ResticFSB - KopiaCSICSI Data Mover

ファイルシステム

N [3]

N [3]

S [1]

S [1]、I [2]

ブロック

N [3]

N [3]

S [1]

S [1]、I [2]

  1. バックアップをサポート
  2. 増分バックアップをサポート
  3. サポート対象外
注記

CSI Data Mover バックアップでは、uploaderType に関係なく Kopia が使用されます。

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