7.15.5.3. VM Import ウィザードを使用した仮想マシンのインポート
VM Import ウィザードを使用して、単一の仮想マシンをインポートできます。
仮想マシンテンプレートをインポートすることもできます。VM テンプレートをインポートする場合、OpenShift Virtualization はテンプレートに基づいて仮想マシンを作成します。
前提条件
- 管理者ユーザー権限があること。
- VMware Virtual Disk Development Kit (VDDK) イメージは、OpenShift Virtualization 環境からアクセスできるイメージレジストリーにある。
-
VDDK イメージは
v2v-vmware
設定マップに追加されている。 - 仮想マシンの電源がオフになっている。
- 仮想ディスクが IDE または SCSI コントローラーに接続されている。仮想ディスクが SATA コントローラーに接続されている場合は、それらを IDE コントローラーに変更してから、仮想マシンを移行できます。
- OpenShift Virtualization のローカルおよび共有永続ストレージクラスは、仮想マシンのインポートをサポートする必要があります。
OpenShift Virtualization ストレージは、仮想ディスクに対応するのに十分な大きさである。
警告Ceph RBD ブロックモードのボリュームを使用している場合、ストレージは仮想ディスクに対応するのに十分な大きさである必要があります。ディスクが利用可能なストレージに対して大きすぎると、インポートプロセスが失敗し、仮想ディスクのコピーに使用される PV は解放されません。オブジェクトの削除をサポートするためのリソースが十分にないため、別の仮想マシンをインポートしたり、ストレージをクリーンアップしたりすることはできません。この状況を解決するには、ストレージバックエンドにオブジェクトストレージデバイスをさらに追加する必要があります。
OpenShift Virtualization egress ネットワークポリシーは以下のトラフィックを許可する必要がある。
宛先 プロトコル ポート VMware ESXi ホスト
TCP
443
VMware ESXi ホスト
TCP
902
VMware vCenter
TCP
5840
手順
-
Web コンソールで、Workloads
Virtual Machines をクリックします。 - Create Virtual Machine をクリックし、Import with Wizard を選択します。
- Provider 一覧から、VMware を選択します。
Connect to New Instance または保存された vCenter インスタンスを選択します。
- Connect to New Instance を選択する場合、vCenter hostname、Username、Password を入力します。
- 保存された vCenter インスタンスを選択する場合、ウィザードは保存された認証情報を使用して vCenter に接続します。
Check and Save をクリックし、接続が完了するまで待ちます。
注記接続の詳細はシークレットに保存されます。ホスト名、ユーザー名、またはパスワードが正しくないプロバイダーを追加した場合は、Workloads
Secrets をクリックし、プロバイダーのシークレットを削除します。 - 仮想マシンまたはテンプレートを選択します。
- Next をクリックします。
- Review 画面で、設定を確認します。
Edit をクリックして、以下の設定を更新します。
General:
- 説明
- オペレーティングシステム
- Flavor
- Memory
- CPU
- Workload Profile
Networking:
- 名前
- Model
- Network
- Type
- MAC Address
ストレージ: 仮想マシンディスクの Options メニュー をクリックし、Edit を選択して以下のフィールドを更新します。
- 名前
- Source: Import Disk など。
- Size
- Interface
Storage Class: NFS または ocs-storagecluster-ceph-rbd (ceph-rbd) を選択します。
ocs-storagecluster-ceph-rbd を選択する場合、ディスクの Volume Mode を Block に設定する必要があります。
他のストレージクラスは機能する可能性がありますが、正式にサポートされていません。
-
Advanced
Volume Mode: Block を選択します。 -
Advanced
Access Mode
Advanced
Cloud-init: - Form: Hostname および Authenticated SSH Keys を入力します。
-
Custom script: テキストフィールドに
cloud-init
スクリプトを入力します。
-
Advanced
Virtual Hardware: 仮想 CD-ROM をインポートされた仮想マシンに割り当てることができます。
インポート設定を編集した場合は、Import または Review and Import をクリックします。
Successfully created virtual machine というメッセージが表示され、仮想マシンに作成されたリソースの一覧が表示されます。仮想マシンが Workloads
Virtual Machines に表示されます。
仮想マシンウィザードのフィールド
名前 | パラメーター | 説明 |
---|---|---|
Template | 仮想マシンの作成に使用するテンプレート。テンプレートを選択すると、他のフィールドが自動的に入力されます。 | |
ソース | PXE | PXE メニューから仮想マシンをプロビジョニングします。クラスターに PXE 対応の NIC が必要になります。 |
URL | HTTP または S3 エンドポイントで利用できるイメージから仮想マシンをプロビジョニングします。 | |
コンテナー |
クラスターからアクセスできるレジストリーの起動可能なオペレーティングシステムコンテナーから仮想マシンをプロビジョニングします。例: | |
Disk | ディスクから仮想マシンをプロビジョニングします。 | |
Operating System | 仮想マシン用に選択される主なオペレーティングシステム。 | |
Flavor | small、medium、large、tiny、Custom | 仮想マシンに割り当てられる CPU およびメモリーの量を決定するプリセット。Flavor に設定される Preset はオペレーティングシステムによって決まります。 |
Memory | 仮想マシンに割り当てられるメモリーのサイズ (GiB 単位)。 | |
CPU | 仮想マシンに割り当てられる CPU の量。 | |
Workload Profile | High Performance | 高パフォーマンスのワークロードに対して最適化された仮想マシン設定。 |
Server | サーバーワークロードの実行に最適化されたプロファイル。 | |
Desktop | デスクトップで使用するための仮想マシン設定。 | |
名前 |
この名前には、小文字 ( | |
説明 | オプションの説明フィールド。 | |
Start virtual machine on creation | これを選択すると、作成時に仮想マシンが自動的に起動します。 |
Cloud-init フィールド
名前 | 説明 |
---|---|
Hostname | 仮想マシンの特定のホスト名を設定します。 |
Authenticated SSH Keys | 仮想マシンの ~/.ssh/authorized_keys にコピーされるユーザーの公開鍵。 |
カスタムスクリプト | 他のオプションを、カスタム cloud-init スクリプトを貼り付けるフィールドに置き換えます。 |
ネットワークフィールド
名前 | 説明 |
---|---|
名前 | ネットワークインターフェイスコントローラーの名前。 |
モデル | ネットワークインターフェイスコントローラーのモデルを示します。サポートされる値は e1000e および virtio です。 |
ネットワーク | 利用可能なネットワーク接続定義の一覧。 |
Type |
利用可能なバインディングメソッドの一覧。デフォルトの Pod ネットワークについては、 |
MAC Address | ネットワークインターフェイスコントローラーの MAC アドレス。MAC アドレスが指定されていない場合、これは自動的に割り当てられます。 |
ストレージフィールド
名前 | 説明 |
---|---|
ソース | 仮想マシンの空のディスクを選択するか、または URL、Container、Attach Cloned Disk、または Attach Disk などの選択可能なオプションから選択します。既存ディスクを選択し、これを仮想マシンに割り当てるには、利用可能な Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) の一覧から Attach Cloned Disk または Attach Disk を選択します。 |
名前 |
ディスクの名前。この名前には、小文字 ( |
Size (GiB) | ディスクのサイズ (GiB)。 |
Interface | ディスクデバイスのタイプ。サポートされるインターフェイスは、virtIO、SATA、および SCSI です。 |
Storage Class | ディスクの作成に使用されるストレージクラス。 |
Advanced | 永続ボリュームがフォーマットされたファイルシステムまたは raw ブロック状態を使用するかどうかを定義します。デフォルトは Filesystem です。 |
Advanced | 永続ボリュームのアクセスモード。サポートされるアクセスモードは ReadWriteOnce、ReadOnlyMany、および ReadWriteMany です。 |
ストレージの詳細設定
以下のストレージの詳細設定は、Blank、Import via URLURL、および Clone existing PVC ディスクで利用できます。これらのパラメーターはオプションです。これらのパラメーターを指定しない場合、システムは kubevirt-storage-class-defaults
設定マップのデフォルト値を使用します。
名前 | パラメーター | 説明 |
---|---|---|
ボリュームモード | Filesystem | ファイルシステムベースのボリュームで仮想ディスクを保存します。 |
Block |
ブロックボリュームで仮想ディスクを直接保存します。基礎となるストレージがサポートしている場合は、 | |
アクセスモード | Single User (RWO) | ディスクは単一ノードで読み取り/書き込みとしてマウントできます。 |
Shared Access (RWX) | ディスクは数多くのノードで読み取り/書き込みとしてマウントできます。 注記 これは、ノード間の仮想マシンのライブマイグレーションなどの、一部の機能で必要になります。 | |
Read Only (ROX) | ディスクは数多くのノードで読み取り専用としてマウントできます。 |
7.15.5.3.1. インポートされた仮想マシンの NIC 名の更新
VMware からインポートされた仮想マシンの NIC 名を、 OpenShift Virtualization の命名規則に適合するように更新する必要があります。
手順
- 仮想マシンにログインします。
-
/etc/sysconfig/network-scripts
ディレクトリーに移動します。 ネットワーク設定ファイルの名前を変更します。
$ mv vmnic0 ifcfg-eth0 1
- 1
- ネットワーク設定ファイルの名前を
ifcfg-eth0
に変更します。追加のネットワーク設定ファイルには、ifcfg-eth1
、ifcfg-eth2
などの番号が順番に付けられます。
ネットワーク設定ファイルで
NAME
およびDEVICE
パラメーターを更新します。NAME=eth0 DEVICE=eth0
ネットワークを再起動します。
$ systemctl restart network