第4章 マスターホストの置き換え


失敗したマスターホストを置き換えることができます。

まず、失敗したマスターホストをクラスターから削除し、次に置き換えマスターホストを追加します。失敗したマスターホストが etcd を実行していた場合、etcd を新規のマスターホストに追加して etcd を拡張します。

重要

このトピックのすべてのセクションを完了する必要があります。

4.1. マスターホストの使用の終了

マスターホストは OpenShift Container Platform API およびコントローラーサービスなどの重要なサービスを実行します。マスターホストの使用を終了するには、これらのサービスが停止している必要があります。

OpenShift Container Platform API サービスはアクティブ/アクティブサービスであるため、サービスを停止しても、要求が別のマスターサーバーに送信される限り環境に影響はありません。ただし、OpenShift Container Platform コントローラーサービスはアクティブ/パッシブサービスであり、サービスは etcd を利用してアクティブなマスターを判別します。

複数マスターアーキテクチャーでマスターホストの使用を終了するには、新しい接続でのマスターの使用を防ぐためにマスターをロードバランサープールから削除することが関係します。このプロセスは使用されるロードバランサーによって大きく異なります。以下の手順では、マスターの haproxy からの削除についての詳しく説明しています。OpenShift Container Platform がクラウドプロバイダーで実行されている場合や、F5 アプライアンスを使用する場合は、特定の製品ドキュメントを参照してマスターをローテーションから削除するようにしてください。

手順

  1. /etc/haproxy/haproxy.cfg 設定ファイルで backend セクションを削除します。たとえば、haproxy を使用して master-0.example.com という名前のマスターの使用を終了する場合は、ホスト名が以下から削除されていることを確認します。

    backend mgmt8443
        balance source
        mode tcp
        # MASTERS 8443
        server master-1.example.com 192.168.55.12:8443 check
        server master-2.example.com 192.168.55.13:8443 check
  2. 次に、haproxy サービスを再起動します。

    $ sudo systemctl restart haproxy
  3. マスターがロードバランサーから削除される場合、定義ファイルを静的 Pod のディレクトリー /etc/origin/node/pods から移動して API およびコントローラーサービスを無効にします。

    # mkdir -p /etc/origin/node/pods/disabled
    # mv /etc/origin/node/pods/controller.yaml /etc/origin/node/pods/disabled/:
    +
  4. マスターホストはスケジュール可能な OpenShift Container Platform ノードであるため、ノードホストの使用の終了 セクションの手順に従ってください。
  5. マスターホストを /etc/ansible/hosts Ansible インベントリーファイルの [masters] および [nodes] グループから削除し、このインベントリーファイルを使用して Ansible タスクを実行する場合の問題を回避できます。

    警告

    Ansible インベントリーファイルに一覧表示される最初のマスターホストの使用を終了するには、とくに注意が必要になります。

    /etc/origin/master/ca.serial.txt ファイルは Ansible ホストインベントリーに一覧表示される最初のマスターでのみ生成されます。最初のマスターホストの使用を終了する場合は、このプロセスの実行前に /etc/origin/master/ca.serial.txt ファイルを残りのマスターホストにコピーします。

    重要

    複数のマスターを実行する OpenShift Container Platform 3.11 クラスターでは、マスターノードのいずれかの /etc/origin/master/etc/etcd/ca および /etc/etcd/generated_certs に追加の CA 証明書が含まれます。これらは、アプリケーションノードおよび etcd ノードのスケールアップ操作に必要であり、CA ホストマスターが非推奨になっている場合は、別のマスターノードで復元する必要があります。

  6. kubernetes サービスにはマスターホスト IP がエンドポイントとして含まれています。マスターの使用が適切に終了していることを確認するには、kubernetes サービスの出力を確認して、使用が終了したマスターが削除されているかどうかを確認します。

    $ oc describe svc kubernetes -n default
    Name:			kubernetes
    Namespace:		default
    Labels:			component=apiserver
    			provider=kubernetes
    Annotations:		<none>
    Selector:		<none>
    Type:			ClusterIP
    IP:			10.111.0.1
    Port:			https	443/TCP
    Endpoints:		192.168.55.12:8443,192.168.55.13:8443
    Port:			dns	53/UDP
    Endpoints:		192.168.55.12:8053,192.168.55.13:8053
    Port:			dns-tcp	53/TCP
    Endpoints:		192.168.55.12:8053,192.168.55.13:8053
    Session Affinity:	ClientIP
    Events:			<none>

    マスターの使用が正常に終了した後、マスターが以前に実行されていたホストを安全に削除することができます。

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