10.3. ロールバインディングの管理


ロールユーザーまたはグループ に追加するか、または バインド することにより、そのユーザーまたはグループにそのロールによって付与される関連アクセスが提供されます。oc adm policy コマンドを使用して、ユーザーおよびグループに対するロールの追加および削除を実行できます。

以下の操作を使用し、ローカルのロールバインディングでのユーザーまたはグループの関連付けられたロールを管理する際に、プロジェクトは -n フラグで指定できます。これが指定されていない場合には、現在のプロジェクトが使用されます。

表10.1 ローカルのロールバインディング操作
コマンド説明

$ oc adm policy who-can <verb> <resource>

リソースに対してアクションを実行できるユーザーを示します。

$ oc adm policy add-role-to-user <role> <username>

指定されたロールを現在のプロジェクトの指定ユーザーにバインドします。

$ oc adm policy remove-role-from-user <role> <username>

現在のプロジェクトの指定ユーザーから指定されたロールを削除します。

$ oc adm policy remove-user <username>

現在のプロジェクトの指定ユーザーとそれらのロールのすべてを削除します。

$ oc adm policy add-role-to-group <role> <groupname>

指定されたロールを現在のプロジェクトの指定グループにバインドします。

$ oc adm policy remove-role-from-group <role> <groupname>

現在のプロジェクトの指定グループから指定されたロールを削除します。

$ oc adm policy remove-group <groupname>

現在のプロジェクトの指定グループとそれらのロールのすべてを削除します。

--rolebinding-name=

ユーザーまたはグループに割り当てられたロールバインディング名を保持するために oc adm policy コマンドと共に使用できます。

以下の操作を使用して、クラスターのロールバインディングも管理できます。クラスターのロールバインディングは namespace を使用していないリソースを使用するため、-n フラグはこれらの操作に使用されません。

表10.2 クラスターのロールバインディング操作
コマンド説明

$ oc adm policy add-cluster-role-to-user <role> <username>

指定されたロールをクラスターのすべてのプロジェクトの指定ユーザーにバインドします。

$ oc adm policy remove-cluster-role-from-user <role> <username>

指定されたロールをクラスターのすべてのプロジェクトの指定ユーザーから削除します。

$ oc adm policy add-cluster-role-to-group <role> <groupname>

指定されたロールをクラスターのすべてのプロジェクトの指定グループにバインドします。

$ oc adm policy remove-cluster-role-from-group <role> <groupname>

指定されたロールをクラスターのすべてのプロジェクトの指定グループから削除します。

--rolebinding-name=

ユーザーまたはグループに割り当てられたロールバインディング名を保持するために oc adm policy コマンドと共に使用できます。

たとえば、以下を実行して admin ロールを joe-projectalice ユーザーに追加できます。

$ oc adm policy add-role-to-user admin alice -n joe-project

次に、ローカルのロールバインディングを表示し、出力に追加されていることを確認します。

$ oc describe rolebinding.rbac -n joe-project
Name:		admin
Labels:		<none>
Annotations:	<none>
Role:
  Kind:	ClusterRole
  Name:	admin
Subjects:
  Kind	Name	Namespace
  ----	----	---------
  User	joe


Name:		admin-0 1
Labels:		<none>
Annotations:	<none>

Role:
  Kind:  ClusterRole
  Name:  admin
Subjects:
  Kind  Name   Namespace
  ----  ----   ---------
  User  alice 2


Name:		system:deployers
Labels:		<none>
Annotations:	<none>
Role:
  Kind:	ClusterRole
  Name:	system:deployer
Subjects:
  Kind			Name		Namespace
  ----			----		---------
  ServiceAccount	deployer	joe-project


Name:		system:image-builders
Labels:		<none>
Annotations:	<none>
Role:
  Kind:	ClusterRole
  Name:	system:image-builder
Subjects:
  Kind			Name	Namespace
  ----			----	---------
  ServiceAccount	builder	joe-project


Name:		system:image-pullers
Labels:		<none>
Annotations:	<none>
Role:
  Kind:	ClusterRole
  Name:	system:image-puller
Subjects:
  Kind	Name					Namespace
  ----	----					---------
  Group	system:serviceaccounts:joe-project
1
新規のロールバインディングがデフォルトの名前で作成され、必要に応じてインクリメントされます。変更する既存のロールバインディングを指定するには、ロールをユーザーに追加する際に --rolebinding-name オプションを使用します。
2
ユーザー alice が追加されます。
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