検索

3.4.3. PROXY プロトコルの使用

download PDF

デフォルトで、HAProxy ルーターは PROXY プロトコルを使用しません。ROUTER_USE_PROXY_PROTOCOL 環境変数を使用することで、ルーターが受信接続に PROXY プロコトルの使用を予想するように設定できます。

PROXY プロコトルの有効化

$ oc set env dc/router ROUTER_USE_PROXY_PROTOCOL=true

変数を true または TRUE 以外の値に設定し、PROXY プロコトルを無効にします。

PROXY プロトコルの無効化

$ oc set env dc/router ROUTER_USE_PROXY_PROTOCOL=false

ルーターで PROXY プロトコルを有効にする場合、ルーターの前のロードバランサーが PROXY プロコトルを使用するように設定する必要があります。以下は、Amazon の Elastic Load Balancer (ELB) サービスを PROXY プロトコルを使用するように設定した例です。この例では、ELB がポート 80 (HTTP)、443 (HTTPS)、5000 (イメージレジストリーの場合) を 1 つ以上の EC2 インスタンスで実行されるルーターに転送することを想定しています。

Amazon ELB を設定して PROXY プロコトルを使用する

  1. 後続の手順を単純化するために、最初に一部の Shell 変数を設定します。

    $ lb='infra-lb' 1
    $ instances=( 'i-079b4096c654f563c' ) 2
    $ secgroups=( 'sg-e1760186' ) 3
    $ subnets=( 'subnet-cf57c596' ) 4
    1
    ELB の名前。
    2
    ルーターが実行されているインスタンス。
    3
    この ELB のセキュリティーグループ。
    4
    この ELB のサブネット。
  2. 次に、適切なリスナーやセキュリティーグループおよびサブネットを使用して ELB を作成します。

    注記

    すべてのリスナーが HTTP プロトコルではなく TCP プロトコルを使用するよう設定する必要があります。

    $ aws elb create-load-balancer --load-balancer-name "$lb" \
       --listeners \
        'Protocol=TCP,LoadBalancerPort=80,InstanceProtocol=TCP,InstancePort=80' \
        'Protocol=TCP,LoadBalancerPort=443,InstanceProtocol=TCP,InstancePort=443' \
        'Protocol=TCP,LoadBalancerPort=5000,InstanceProtocol=TCP,InstancePort=5000' \
       --security-groups $secgroups \
       --subnets $subnets
    {
        "DNSName": "infra-lb-2006263232.us-east-1.elb.amazonaws.com"
    }
  3. ルーターインスタンスを ELB に登録します。

    $ aws elb register-instances-with-load-balancer --load-balancer-name "$lb" \
       --instances $instances
    {
        "Instances": [
            {
                "InstanceId": "i-079b4096c654f563c"
            }
        ]
    }
  4. ELB のヘルスチェックを設定します。

    $ aws elb configure-health-check --load-balancer-name "$lb" \
       --health-check 'Target=HTTP:1936/healthz,Interval=30,UnhealthyThreshold=2,HealthyThreshold=2,Timeout=5'
    {
        "HealthCheck": {
            "HealthyThreshold": 2,
            "Interval": 30,
            "Target": "HTTP:1936/healthz",
            "Timeout": 5,
            "UnhealthyThreshold": 2
        }
    }
  5. 最後に、ProxyProtocol 属性を有効にしたロードバランサーのポリシーを作成し、ELB の TCP ポート 80 および 443 でポリシーを設定します。

    $ aws elb create-load-balancer-policy --load-balancer-name "$lb" \
       --policy-name "${lb}-ProxyProtocol-policy" \
       --policy-type-name 'ProxyProtocolPolicyType' \
       --policy-attributes 'AttributeName=ProxyProtocol,AttributeValue=true'
    $ for port in 80 443
      do
        aws elb set-load-balancer-policies-for-backend-server \
         --load-balancer-name "$lb" \
         --instance-port "$port" \
         --policy-names "${lb}-ProxyProtocol-policy"
      done

設定の確認

ロードバランサーを以下のように検証して、設定が正しいことを確認します。

$ aws elb describe-load-balancers --load-balancer-name "$lb" |
    jq '.LoadBalancerDescriptions| [.[]|.ListenerDescriptions]'
[
  [
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 80,
        "LoadBalancerPort": 80,
        "Protocol": "TCP",
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": ["infra-lb-ProxyProtocol-policy"] 1
    },
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 443,
        "LoadBalancerPort": 443,
        "Protocol": "TCP",
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": ["infra-lb-ProxyProtocol-policy"] 2
    },
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 5000,
        "LoadBalancerPort": 5000,
        "Protocol": "TCP",
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": [] 3
    }
  ]
]
1
TCP ポート 80 のリスナーには PROXY プロトコルを使用するポリシーが設定されている必要があります。
2
TCP ポート 443 のリスナーには同じポリシーが設定されている必要があります。
3
TCP ポート 5000 のリスナーにはこのポリシーを設定できません

または、ELB をすでに設定していても、PROXY プロトコルを使用するよう設定されていない場合は、 TCP ポート 80 の既存リスナーを、HTTP ではなく TCP プロコトルを使用するように変更する必要があります (TCP ポート 443 はすでに TCP プロトコルを使用しているはずです)。

$ aws elb delete-load-balancer-listeners --load-balancer-name "$lb" \
   --load-balancer-ports 80
$ aws elb create-load-balancer-listeners --load-balancer-name "$lb" \
   --listeners 'Protocol=TCP,LoadBalancerPort=80,InstanceProtocol=TCP,InstancePort=80'

プロコトル更新の確認

プロコトルが以下のように更新されていることを確認します。

$ aws elb describe-load-balancers --load-balancer-name "$lb" |
   jq '[.LoadBalancerDescriptions[]|.ListenerDescriptions]'
[
  [
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 443,
        "LoadBalancerPort": 443,
        "Protocol": "TCP",
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": []
    },
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 5000,
        "LoadBalancerPort": 5000,
        "Protocol": "TCP",
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": []
    },
    {
      "Listener": {
        "InstancePort": 80,
        "LoadBalancerPort": 80,
        "Protocol": "TCP", 1
        "InstanceProtocol": "TCP"
      },
      "PolicyNames": []
    }
  ]
]
1
TCP ポート 80 のリスナーなど、すべてのリスナーが TCP プロコトルを使用している必要があります。

次にロードバランサーポリシーを作成し、上記の手順 5 に説明されているようにこれを ELB に追加します。

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.