23.2. OpenShift Container Platform での GCE の設定
OpenShift Container Platform は、GCE 用に 2 種類の方法で設定できます。
23.2.1. オプション 1: Ansible を使用した OpenShift Container Platform での GCP の設定
OpenShift Container Platform での Google Compute Platform (GCP) の設定は、インストール時またはインストール後に、Ansible インベントリーファイル を変更することで実行できます。
手順
最低でも、
openshift_cloudprovider_kind
,openshift_gcp_project
とopenshift_gcp_prefix
のパラメーター、マルチゾーンのデプロイメントにはオプションでopenshift_gcp_multizone
、デフォルトのネットワーク名を使用しない場合はopenshift_gcp_network_name
を定義する必要があります。インストール時に Ansible インベントリーファイルに以下のセクションを追加して、OpenShift Container Platform 環境で GCP を設定します。
[OSEv3:vars] openshift_cloudprovider_kind=gce openshift_gcp_project=<projectid> 1 openshift_gcp_prefix=<uid> 2 openshift_gcp_multizone=False 3 openshift_gcp_network_name=<network name> 4
- 1
- 既存のインスタンスを実行している GCP プロジェクト ID を指定します。この ID は、Google Cloud Platform Console でプロジェクトを作成すると生成されます。
- 2
- 一意の文字列を指定して、各 OpenShift Container Platform クラスターを特定します。これは、GCP 全体で一意でなければなりません。
- 3
- オプションで
True
の設定して、GCP でのマルチゾーンのデプロイメントをトリガーします。デフォルトではFalse
に設定されます。 - 4
- オプションで、
default
ネットワークを使用しない場合に、ネットワーク名を指定します。
Ansible でインストールすると、GCP 環境に適合されるように、以下のファイルが作成されて設定されます。
- /etc/origin/cloudprovider/gce.conf
- /etc/origin/master/master-config.yaml
- /etc/origin/node/node-config.yaml
-
GCP を使用してロードバランサーサービスを実行 する場合は、Compute Engine VM ノードインスタンスには
ocp
の接尾辞が必要です。たとえば、openshift_gcp_prefix
パラメーターがmycluster
に設定されている場合には、ノードにmyclusterocp
のタグを付ける必要があります。Compute Engine VM インスタンスにネットワークタグを追加する方法については、ネットワークタグの追加と削除 を参照してください。 オプションで、マルチゾーンサポートを設定できます。
クラスターのインストールプロセスでは、単一ゾーンのサポートがデフォルトで設定されますが、単一障害点を避けるためにマルチゾーンを設定することができます。
GCP ディスクがゾーン内に作成されるので、異なるゾーンで GCP に OpenShift Container Platform をデプロイすると、ストレージで問題が発生する可能性があります。OpenShift Container Platform ノードのホストがゾーン A でダウンし、Pod がゾーン B に移動した場合に、ディスクが異なるゾーンに配置されているので、永続ストレージはこれらの Pod にアタッチできません。詳細情報は、Kubernetes ドキュメントの マルチゾーンの制限 を参照してください。
Ansible インベントリーを使用してマルチゾーンサポートを有効にするには、以下のパラメーターを追加します。
[OSEv3:vars] openshift_gcp_multizone=true
シングルゾーンサポートに戻すには、
openshift_gcp_multizone
の値をfalse
に設定して、Ansible インベントリーファイルに戻ります。