第43章 AWS でのクラスターの自動スケーラーの設定
Amazon Web Services (AWS) の OpenShift Container Platform クラスターで自動スケーラーを設定すると、アプリケーションのワークロードに対して弾力性を確保できます。自動スケーラーは Pod の実行にあたって十分な数のノードがアクティブであり、アクティブなノードの数が現在のデマンドに対応することを確認します。
自動スケーラーは AWS でのみ実行できます。
43.1. OpenShift Container Platform 自動スケーラーについて
OpenShift Container Platform の自動スケーラーは、ノードの割り当てを保留にしている Pod 数を確認するために繰り返しチェックを実行します。Pod が割り当てを保留にしていて、自動スケーラーがその最大容量を達していない場合、現在の需要に対応するために新規ノードが継続的にプロビジョニングされます。需要が下がり、必要なノードが少なくなると、自動スケーラーは使用されていないノードを削除します。自動スケーラーをインストールした後に、その動作は自動化されます。そのため、必要な数のレプリカをデプロイメントに追加することのみが必要になります。
OpenShift Container Platform バージョン 3.11 では、自動スケーラーを Amazon Web Services (AWS) のみにデプロイできます。自動スケーラーは、自動スケーリンググループおよび起動設定などの一部の標準的な AWS オブジェクトを使用してクラスターのサイズを管理します。
自動スケーラーは以下のアセットを使用します。
- 自動スケーリンググループ
- 自動スケーリンググループはマシンセットの論理表現です。自動スケーリンググループは、実行する最小数のインスタンス、実行可能な最大数のインスタンスおよび、実行する必要のあるインスタンス数で設定します。必要な容量に対応するのに必要な数のインスタンスを起動すると、自動スケーリンググループが起動します。自動スケーリンググループは、インスタンスがゼロの状態で起動するように設定できます。
- 起動設定
起動設定は、インスタンスを起動するために自動スケーリングが使用するテンプレートです。起動設定を作成する際に、以下のような情報を指定します。
- ベースイメージを使用するための Amazon Machine Image (AMI) の ID
- m4.large などのインスタンスタイプ
- キーペア
- 1 つ以上のセキュリティーグループ
- 起動設定を適用するサブネット
- OpenShift Container Platform Primed イメージ
- 自動スケーリンググループが新規インスタンスのプロビジョニングを実行する場合、それが起動するイメージに OpenShift Container Platform が準備されている必要があります。自動スケーリンググループはこのイメージを使用して、手動の介入なしにノードのブートストラップおよびクラスター内での登録を自動的に実行します。